東京都美術館「世紀の日本画」展

東京都美術館で開催中の「世紀の日本画」展。ご覧になったお客さまに勧められて、今月1日に始まった後期の展示を観てきました。

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日本画の美術団体として台東区谷中に創立された日本美術院が、大正3年に再興されてから今年で100年を迎えます。その創立に携わった巨匠たちの名作から、現在活躍中の作家の初期作までを揃え、その歴史を振り返る展覧会です。

まず日本美術院の歩みを紹介する第1章では、近代日本画のハイライトとなる作品がずらりと登場するのですが、その迫力に圧倒されました。

また第5章では、重要文化財の今村紫紅「熱国之巻(熱国之夕)」が目を引きます。大正3年インドへ取材に出かけたときの現地の様子が描かれ、そこに物語が盛り込まれた作品です。

もともと日本画には風景画という概念はなかったそうで、作者がイメージした景色を描く山水画に、西洋画の影響が見られると紹介されていました。

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これまで鑑賞する機会が少なかった日本画ですが、これからは積極的に観に行ってみようと思うほど素晴らしい展覧会です。

日本画の支持体は、戦前は和紙ではなく絹が主流だったことや、天然の鉱物を細かく砕いた絵具や、動植物から抽出した染料、墨などで描かれた色を定着させるために獣や魚の皮や骨から取れるゼラチンが使われる等々、初歩的な知識も身につきました。

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会期終了までわずかですが、ほかにも上野恩賜公園内の美術館や博物館では、さまざまな展覧会や春の祭典が催されています。(こちらこちら

モナドでは来週火曜から6周年記念 THANKS キャンペーンがスタート。春の陽射しを味わいに上野や根津まで散策にいらっしゃいませんか。

世紀の日本画
http://www.tobikan.jp/exhibition/h25_inten.html
東京都美術館:9時30分ー17時30分(金曜のみ20時まで)
2014年4月1日(火)まで

[店長]