1860年にフランスで生まれたルネ・ラリック(René Lalique)の生誕150年を記念した展覧会が国立新美術館で開催されています。アール・ヌーボーを代表する宝飾デザイナーだった時代から、コティの香水瓶のデザインをきっかけに、ガラス工芸へ転身したラリックの創作の全容が紹介されています。
エナメルやガラス、半貴石を用いた芸術性の高いジュエリーは、いま見ても斬新で、特にエナメルなどのブルーやグリーンの色使いが美しく、とても印象的でした。モナドもエナメル使いのアクセサリーが多いので、よくお客様から「綺麗な色には癒されますね」とお褒めのお言葉をいただくのですが、それを思いだしながら観賞しました。
ガラス時代の作品では、スペイン発祥の高級車、イスパノスイザ(Hispano-Suiza)に装着されたカーマスコットが目を惹きました。想像以上の迫力です。当時の大きな車のボンネットに飾られたラリックのカーマスコットには、早さや強さだけを象徴するのではない、洒脱や洗練からわき出る余裕のようなものを感じました。繊細なジュエリーを創り出してきた作家ならではでしょう。
実はこの展覧会、よくお見えになるお客様からお勧めいただいて観に行ってきました。秋冬のモナドにも期待してくださっているようです。良いものをたくさん見て、もっと感覚を磨いていきたいと思います。
生誕150年 ルネ・ラリック 〜華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ〜
国立新美術館:2009年6月24日(水)〜9月7日(月)
http://www.tokyo-np.co.jp/event/lalique/
[店長]