写真や映像、絵画やデザイン、ファッションなどジャンルを超えた視覚文化で現代アートに大きな影響を与えているウィリアム・クライン(William Klein)。従来タブーとされたブレやボケのある写真で世界中の“都市のリアル”をとらえ、人々に衝撃を与えてきました。
1956年に刊行した写真集「ニューヨーク」を皮切りに、同年に撮影した「ローマ」、1959年から1961年の写真をつかった「モスクワ」、1961年の「東京」を相次いで制作。その後、2000年から2002年にかけて撮影された「パリ」を発表しています。
今回、それらの中から厳選した200点あまりの写真やタイポグラフィなどを組み合わせてイメージ映像を制作。編集、アニメーショングラフィック、空間演出は国内外で活躍する映像作家TAKCOMが手がけました。大小のモニターに次々と写し出される都市や、そこで生きる人々に圧倒されます。
斬新な眼差しで都市と人を見つめる次世代の日本やアジアの写真家たちも紹介しています。
どこからともなく聞こえてくる犬の鳴き声に引かれて近寄ってみると、極地都市グリーンランドのイルサットでとらえた写真が目の前に。
探検家であり写真家の石川直樹氏と、サウンドアーティスト森永泰弘氏のコラボレーション作品、惑星の光と声をテーマにしたインスタレーションです。別空間に迷い込んだような臨場感で、冷たい空気まで伝わってくるようでした。
ウィリアム・クラインと22世紀を生きる写真家たち
http://www.2121designsight.jp/program/new_planet_photo_city/
2018年6月10日(日)まで
[店長]