シャガール展

Chagall 先週金曜に始まったばかりの東京藝術大学大学美術館で開催されている「シャガール – ロシア・アヴァンギャルドとの出会い〜交錯する夢と前衛」展を見てきました。

パリのポンピドー・センターが所蔵するシャガールの作品を同時代に活躍したロシア人画家たちの作品とともに紹介している展覧会です。

旧ロシア生まれのユダヤ人であるシャガールは、ヨーロッパの画家の作品と並んで展示されるより、ロシア美術の作品と並んで展示されることを望んでいたそうです。ロシアの画家の作品の中には日本初公開のものもあり、シャガールの作品は本人や遺族が同センターに寄贈した代表作が中心で、充実したコレクションを見ることができます。

また、展示室内で1日3回上映されているドキュメンタリー映画(52分)「シャガール:ロシアとロバとその他のものに」は、世界の情勢に翻弄された彼の人生に迫ったものですが、人懐っこい笑顔で話すシャガール自身のインタビュー映像が印象的でした。
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特に、モーツァルトの歌劇「魔笛」の舞台美術シリーズは、実際の舞台写真も展示されていて見応え充分。鉛筆や水彩に金銀紙や鮮やかな布を貼り付けているデザイン画は、幻想的な世界が表現されていて、それをどうやって現実の衣装や舞台にしていったのか……とても興味深いところです。
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約50点の作品がまとまった形で公開されるのは世界で初めてで、音楽と共に楽しめる演出になっています。

今日、七夕はシャガールの誕生日、7月25日は愛妻ベラとの結婚記念日。記念日に合わせて鑑賞するのも素敵です。

シャガール ロシア・アヴァンギャルドとの出会い〜交錯する夢と前衛
東京藝術大学大学美術館
2010年10月11日(月)まで・月曜日休館
午前10時〜午後5時
http://marc-chagall.jp/

[店長]