シンポジウム「スペイン女性クリエイター」

Cimg3680 世界で活躍する4人の「スペイン女性クリエイター」によるシンポジウムが、セルバンテス文化センター東京で行われました。とても良い機会なので、聴いてきました。と言っても、もちろん同時通訳で、ですが“emoji”

ナビゲーターは、世界77ヶ所にあるセルバンテス文化センターの代表、カルメン・カフェレルさん。さすがに、貫録のある女性。それぞれの創作についてや女性が働くということをテーマに進行されました。

最初にお話されたのは、独創的なフラメンコダンサー、マリア・パヘス(María Pagés)さん。スペイン南部のアンダルシア地方にあるフラメンコの本場、セビリア出身の方。初めての海外公演が日本だったというくらい、日本でも数多くの公演をされている方です。
今週10日は、サントリーホールでセルバンテス文化センター主催の「フラメンコと詩」を公演。招待者のみの公演でしたが、幸運にも抽選でチケットを手に入れた同じスペイン語クラスの女性は、「とても素晴らしい公演だった。男性的な踊りにはすごく迫力があったし。」と興奮気味に教えてくれました。11日の夜は、明治記念館で行われた来日中のスペイン国王夫妻主催による答礼晩さん会でも踊りを披露。
男性的な強さと女性の柔らかさが混在している方です。
自分にとって踊ることは当たり前の環境であったし、女性の分野であるダンスの世界では、性別としての問題は特に無かったと言われました。俳優のように演出家に動かされるのではなく、ダンサーは男女関係なく、創造し自ら表現するものだともおっしゃっていました。

次にお話しされたのは、来年公開予定の映画「エレジー」の監督である、イサベル・コイシェ(Isabel Coixet)さん。代表作は、2005年にゴヤ賞を受賞した「あなたになら言える秘密のこと」。私は「死ぬまでにしたい10のこと」を見て、映画館で泣きました。
繊細な映画からは少しイメージが違って、とても気さくな方でした。本音のお話が聞け、興味深かったです。
冒頭からスラングを使ってお話されていたみたいで、同時通訳の方が本気で困っていたのには、笑いましたし、成功するための努力に伴うストレスをどう解消しているのか?との質問に「それは、お酒でしょ。それしか無いわ。」と会場の笑いを誘っていました。
また、次回作のインタビューを受けた時に「お子さんもいらっしゃる映画監督さんですが…」と質問されたそうです。「スピルバーグにはたくさんの子供がいるのに、そんな聞き方はしないわ。作品に関係ないし。」と呆れていたのにも笑いました。

最後に、世界で唯一の女性ミシュラン5星シェフ、カルメ・ルスカジェダ(Carme Ruscalleda)さん。ベリーショートのヘアスタイルが似合うカッコいい女性。日本橋にもあるレストラン「SANT PAU/サンパウ」のシェフです。
お話は、自ら撮られた写真をプロジェクターで映し出しながらされました。
Cimg3682フォークの写真に始まり、食材から季節ごとの料理を紹介。色鮮やかで食欲をそそる写真にお腹が鳴り始めました。地中海に面した街で生まれ育ち、その土 地でとれる食材を活かし創造性豊かな料理にするそうです。
Cimg3685少し早口な方で同時通訳の方も大変そうでした。ご本人も「ごめんなさいね、早口で。」と何度も謝られていて、そのチャーミングな笑顔が印象的でした。

たっぷり2時間のシンポジウムは終了し、「この後は場所を移してワインで乾杯ですのでどうぞ。」とアナウンスされましたが、私はスペイン語の授業が待っていたので、それには参加出来ず。きっと、チーズやハモンも用意されていたに違いないと、更にお腹をすかせながら授業を受ける事になりました“emoji”

[店長]