70年にも及ぶ北斎の壮大な画業を網羅的に紹介している大規模な展覧会です。
勝川春朗と名乗り、役者絵や挿絵本を手がける浮世絵師デビューから、画狂老人卍と名乗り、独自の発想と表現で肉筆画に取り組んだ晩年まで、画号と作風で6期に分けて辿ります。
絵師人生で変えた画号は30以上だそう。タブーとされていた他流派に学び、それがバレて破門になると別の派に移って出世していったとか、独自の様式を築き上げて大ブームを巻き起こしたのに、その画風・画号を門人に譲り、自身は新しい名で新しい絵を描き始めたとか、常に新しさを追い求めた北斎。生涯で3万点を超える作品を手がけたといいます。
クスッと笑える北斎漫画、色香漂う美人画、鬼気迫る肉筆画、どれもが新鮮です。アメリカ・シンシナティ美術館が所蔵する《向日葵図》や、近年発見された同館コレクションの《かな手本忠臣蔵》など初公開作品もあり、見逃せない展覧会になっています。
新・北斎展
https://hokusai2019.jp/
2019年3月24日(日)まで
[店長]