江戸の悪 PARTⅡ 太田記念美術館

2015年に開催して好評を博したという展覧会の第二弾。江戸を騒がせた実在の悪党から伝説や物語に登場する架空の人物まで、悪人や悪事を描いた浮世絵、約220点がご覧になれます。

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本展のメインビジュアルで登場するのは、鮮血の手形を体中につけ、名刀・籠釣瓶を振りかざす佐野治郎左衛門。実直な田舎の青年が、吉原の花魁八ツ橋に入れあげ身請けをしようしますが、満座のなかで愛想尽かしをされてしまいます。腹いせに八ツ橋ほか大勢を斬殺。落合芳幾が、月岡芳年と競作した「英名二十八衆句」の一作で、おどろおどろしい描写に目が離せません。

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強きをくじき、弱きを助ける男伊達もいます。刀を手にかけ睨みをきかせる野晒悟助は、たくさんの猫で描かれたドクロ模様がトレードマーク。武者絵やだまし絵で人気を集めた歌川国芳の傑作です。

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旅人を石の枕に寝かせて頭をかち割り金品を盗んでいた老婆、娘ふたりを吉原に売って得た弟の金欲しさに、その弟を斬り殺す極悪非道の医者、高貴な姫につきまとい、あまりにしつこくて殺されたのに、幽霊になってもストーキングを止めない僧侶など、バラエティーに富んだヤバい奴らが集まっています。

江戸の悪 PARTⅡ
http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/special/2018/edonoaku/
2018年7月29日(日)まで

[店長]