1988年の開館以来、東京ステーションギャラリーが30年間にわたって蒐集してきたコレクションをまとめて公開する初の企画展です。
展示構成を鉄道の一路線にみたて、鉄道絵画を集めた始発駅を出発したのち、鉄道がつなぐ都市と郊外を描いた2駅目、鉄道を利用する人々に焦点をあてた3駅目、多様な抽象絵画を紹介する4駅目、そして終点ピカソの4作品にたどり着きます。日本画や洋画、写真のほかに、冊子や双六といった貴重な資料など100点あまりの作品が展示されています。
ジオラマのように見える東京駅の写真は、大判カメラのアオリと呼ばれる手法を使って撮影した本城直季氏の作品《small planet tokyo station》。重厚感ある赤レンガの駅舎を人工的な色調が作り物っぽく見せています。
モノクロ写真のように見えるこちらは吉村芳生氏が丸の内のオフィス街を描いた鉛筆絵画《SCENE 85-8》。写真を細かく区分し、ひとコマずつ鉛筆で写し取っていくそうです。
終点のピカソ作品も見応えあり。若いピカソがバルセロナのカフェ「クアトロ・ガッツ」に通い詰めていた頃に描いた写実的な作品《座る若い男》や、ゲルニカと同じ年代に描かれた《黄色い背景の女》がご覧になれます。
鉄道絵画発→ピカソ行 コレクションのドア、ひらきます
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201712_picasso.html
2018年2月12日(月・祝)まで
[店長]