1971年まで長いあいだ鎖国していたブータン。いまは豊かな自然環境と伝統文化を守りながら、穏やかに近代化を目指している国として知られています。ヒマラヤ山脈の南に位置する国土は九州よりやや広い程度。国全体が山岳に覆われ、北と南の標高差は7,000mにも及ぶそう。2005年の国勢調査で、97%の国民が「しあわせ」と回答したことは有名です。
本展は、日本とブータンの外交関係樹立30周年を記念して、地域毎に息づく独自の織物文化、7世紀にチベットからもたらされた仏教と篤い信仰心、国民から愛されている王室について紹介しています。
ブータンでは、国家としてのアイデンティティを守り、各地域の染織制作を支援するため、職場や学校など公共の場では民族衣装を着るように定められています。
木綿・絹・ウール・ヤクの毛などを使い、素材や制作する布の形によって3種類の機を使い分け手織りされた文様は、さまざまな種類があり、実に色鮮やかです。
男性の民族衣装 “ゴ(写真中央)” は、くるぶし丈程ある羽織りで、腰にたっぷりのおはしょりを作り、膝丈に調整して着用します。女性の民族衣装 “キラ(写真両側)” は、長方形の布を体に巻き、 “コマ” と呼ばれる銀細工のブローチを使って左右の肩で留め、くるぶし丈に着用。近年では、簡略に着られる巻きスカート状の “ハーフ・キラ” と呼ばれるものが流行っているそうです。
信仰心の深いブータンの人々は、1日に約1時間半、祈りの時間をもうけるそうです。
最後の展示に、民族衣装を試着してマニ車を回せる、記念撮影用のスポットがありますので、何かひとつ願い事を唱えてみてはいかがでしょう。
ブータン 〜 しあわせに生きるためのヒント
http://www.fujitv.co.jp/events/bhutan/
2016年7月18日(月・祝)まで
[店長]