ピエール・ベルジェ = イヴ・サンローラン財団のエディ・スリマン写真展 SONIC

9月18日からパリのピエール・ベルジェ = イヴ・サンローラン財団で始まったばかりのエディ・スリマン写真展 SONIC。ちょうどパリの展示会と重なり、楽しみにしていた展覧会のひとつでした。

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ご存知の方も多いと思いますが、ファッションデザイナーであり、フォトグラファーでもあるエディ・スリマン(HEDI SLIMANE)。まったくの独学でファッションデザインを習得し、97年、無名ながらイヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ オム のアーティスティック・ディレクターに指名されます。その後、2000年にディオール・オムのディレクターに抜擢され、あの細身のスーツで一世を風靡しました。

映画「ファッションを創る男〜カール・ラガーフェルド〜」のブログでも書きましたが、ディオールのスーツを着たいばかりに、カール・ラガーフェルドが大幅なダイエットをしたという話は有名です。

ファッション界の重鎮さえも夢中にさせるスタイルの生みの親であり、メンズデザインの革命児が、昨年、サンローランに復帰して話題になりました。

自身もロックミュージックに傾倒していて、サンローランのミュージックプロジェクトではさまざまなミュージシャンを起用、自身が撮影も手がけています。まさに、ファッション、ミュージック、アートの融合です。

そんな彼が2003年から2014までに撮りためたミュージシャンたちの写真展です。

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ポスターにもなっているルー・リード(Lou Reed)、キース・リチャーズ(Keith Richards)、ブライアン・フェリー(Bryan Ferry)、B.B. キング、などの大御所から、ブリティッシュロック界の若き新星と言われているジェイク・バグ(Jake  Bugg)まで被写体もさまざま。セットして撮影した親密なポートレートから、ライブのシーン、熱狂するファンの様子までを撮り下ろした作品90点あまりが展示されています。

印象的だったのは、2011年に27歳の若さで亡くなったエイミー・ワインハウス(Amy Winehouse)の目元をクロースアップした写真。瞳の奥のさらにその先まで見えそうなくらい透明で、はかなさを感じました。

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展示された写真には説明がなく、入り口で渡されるリストと照らし合わせながら鑑賞するスタイルです。奥のスペースにはビデオによるインスタレーションもありますので、こちらもお見逃しなく。

アート、音楽、ファッションのボーダーレスな感覚を体験できる写真展、おすすめです。

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イブ・サンローランのアトリエも見てみたいなと思ったのですが、こちらは予約制のガイドツアーでないとダメのようです。

財団建物の最寄り駅を出ると、エッフェル塔がくっきりと見えていました。

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エディ・スリマン(HEDI SLIMANE) 写真展 SONIC: 2015年1月11まで
http://www.fondation-pb-ysl.net/en/Hedi-Slimane-Sonic-727.html
ピエール・ベルジェ = イヴ・サンローラン財団(The Pierre Bergé – Yves Saint Laurent Foundation)
http://www.fondation-pb-ysl.net/

[仕入れ担当]