買い付けでパリにきています。
前回の寒さが頭に焼き付いていて、秋物のコートまで用意してきたのに、パリは予想外の暑さ。特にチュイルリー公園にある仮設テントの展示会場は、入っただけで汗ばむ温室状態で、毎日、着るものに困っています。
それはともかく、ポンピドゥー・センター(Centre Pompidou)で、ロイ・リキテンスタイン(Roy Lichtenstein)の回顧展を見ました。
シカゴ、ロンドンに続く開催だそうですが、パリでは初めてということで結構な人気です。私自身、リキテンスタインの作品をこんなにたくさんまとめて見たことはなかったので発見も多く、とても楽しめました。
たとえば、ピカソの雄牛をモチーフにした作品に添えられていたリキテンスタインの言葉。自分の作品はパロディではなく、ピカソがベラスケスやドラクロアなどを再発明(reinvent)したのと同様、先人の作品を自分なりに再解釈(reinterpret)しているのだ、というもの。さすがというか、モノは言いようですね。
ちなみに、この展覧会では作品名を記したプレートに、その作品が撮影可能かどうか表示されていて、もちろん上の写真は撮影可の作品です。
中2階では、DaNiel Dewar & Grégoryの展示と、Pierre Huygheの展示がおこなわれていました。
前者は2012年デュシャン賞の受賞者だそうですが、個人的には、ピンク色の足の犬が場内を歩いていたり、ブンブン羽音が聞こえる蜂の巣が吊り下げられていたり、奇妙な作品ばかりの後者の方が気になりました。
最後の写真はビオ系スーパー(そこら中にあります)で売っていたオーガニックのコーラとレモネード。Bioを打ち出しながら、人工的なイメージのリキテンスタイン風イラストを使うという一貫性のなさに惹かれて、思わず買ってしまいました。
[仕入れ担当]