国際女性デー記念講演「Divas rebeldes(反逆のディーバたち)」

Divasrebeldes バルセロナ出身のジャーナリスト、クリスティーナ・モラト(Cristina Morató)の出版記念発表会がセルバンテス文化センターでありました。3月8日の国際女性デーを記念したイベントです。

著書「Divas rebeldes」は、20世紀女性のアイコンである7人、ココ・シャネル(Coco Chanel)、エヴァ・ペロン(Eva Perón)、マリア・カラス(Maria Callas)、ウォリス・シンプソン(Wallis Simpson)、ジャッキー・ケネディ(Jackie Kennedy)、バーバラ・ハットン(Barbara Hutton)、オードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)の人生の光と影を描いたもの。

5歳の時から歌の才能を見出されたマリア・カラスは、母親から英才教育を受けさせられます。14歳のときには過食症で90kgまで太り、極度の近視により舞台が見えず、常にコンプレックスを抱えていました。最愛のアリストテレス・オナシス(Aristotle Onassis)と出会い子供を授かりますが、出産後すぐに亡くし、彼との結婚も叶いませんでした。

Mariacallas_2

12歳で母親を結核で亡くし、孤児院に預けらたココ・シャネル。裁縫は修道女から学びました。愛に恵まれない女性でしたが、フランスの実業家として成功し、ファッションを通じて女性の解放を訴えていきます。絵がうまく描けない彼女は、くわえ煙草で、モデルに服を着させたまま針をさします。時には身体に針が刺さることもあり、一緒に仕事をしたがる人は少なかったそうです。

Cocochanel

オードリー・ヘプバーンは、6歳のときに父親が家を出てしまい、厳格な母親に育てられます。バレリーナになりたかったオードリーでしたが、身体が弱くプロのダンサーにはなれませんでした。いつも演技の前には恐怖心からパニックになり、タバコを何本も吸ったといいます。

Audreyhepburn

ジャッキー・ケネディは、ニューヨークの上流階級の子供で裕福な家庭でしたが、父親が女性好きで、両親は早くに離婚します。彼女自身が結婚したジョン・F・ケネディ(John Fitzgerald Kennedy)もプレーボーイであり、女性問題に悩まされます。

一日で200足の靴を買ってしまうほどの浪費家だったジャッキーは、ケネディが暗殺されたあと、財力と安全、それから子供の将来のために、アリストテレス・オナシスと便宜上の結婚をします。そのために、マリア・カラスはオナシスとの結婚を諦めなければならなかったのです。

Jackiekennedy

クリスティーナ・モラトは、本に登場する女性たちに共通するものは「孤独な幼年期」だったと語っています。恵まれない環境の中で、自分の生きる道を切り開いていった女性たち。世界中の誰もが憧れる魅惑的な女性たちの、決してハッピーとは言いきれないライフストーリーを教えてくれました。

Cristinamorat

彼女たちの生き方を、決して真似することはできませんが、そのスピリットは大きな刺激になります。いろいろ考えさせられ、充実した一夜でした。

[店長]