東京都現代美術館で開催中のオラファー・エリアソン(Olafur Eliasson)の個展を観に行ってきました。会期が変更されましたので2020年9月27日(日)までご覧になれます。

エリアソンは、急激に変化している地球の気候変動に対し、私たちができることをアートを介して追求するアーティスト。デンマークで生まれ、アイスランドの自然に囲まれ育った彼は、アイスランドの自然の変化を20年以上にわたり観察しています。
最初に登場するこの3枚の水彩画は、氷河の氷を紙の上にのせ、溶けていく氷の水と顔料が混ざり合ってできたものです。予測不能な現象を相手にして、いかに自然と共同制作できるかというエリアソンの模索が反映されています。

ソーラーエネルギーをガラス作品に投影し美しい光を生み出す《太陽の中心への探査》。

鑑賞している側が動くことで完成する《あなたに今起きていること、起きたこと、これから起きること》。

展覧会のタイトルにもなっている新作《ときに川は橋となる》や、初期の代表作《ビューティー》など、見る角度や人の動きで絶えず変化していく作品は、時間を忘れて観てしまいます。

エリアソンがエンジニアと共同開発した携帯式のソーラーライト Little Sun を使って、自由に光のドローイングを描けるインスタレーション《サンライト・グラフティ》は整理券制です。各日午前10時から先着順になっていて、なくなり次第終了ですので、参加したい方は早い時間に行かれることをおすすめします。

アート作品や活動を通してサスティナブルな世界の実現を試み、環境負担の少ない材料や形状などを研究しているエリアソン。展示されている作品の多くをスタジオのあるベルリンから日本まで鉄道と船で運んだそうです。
オラファー・エリアソン ときに川は橋となる展
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/olafur-eliasson/
2020年9月27日(日)まで
※入場制限の状況はTwitterでご確認ください
[店長]