日本とフィンランドの外交関係樹立100周年を記念した展覧会です。19世紀後半から20世紀初頭、ロシアから独立する前後のフィンランドを生き、同国の近代美術に革新をもたらした7名の女性芸術家たちを紹介。

フィンランドで最も著名な画家の一人であるヘレン・シャルフべックの《占い師(黄色いドレスの女性)》が、本展イメージポスターに使われています。彼女がフランスから美術雑誌やモード誌を取り寄せ、雑誌の付録にあった型紙でドレスを作ったり、ギャラリー・ラファイエットで衣服を注文するほどファッションに敏感だったというお話はこのブログでご紹介しましたが、描かれている女性もお洒落でしなやかな印象です。
取り上げられている7人の中でもっとも若い世代を代表するエルガ・セーセマンは1940年代にデビュー。緑の帽子と黒い手袋をつけた女性が一人、タバコとカクテルを楽しむ《カフェにて》では、強く近代的な女性をイメージさせます。

常に自らの芸術を刷新し、革新的な色彩表現を追求し続けたエレン・ステレフの《自画像》。

木版画も多く手がけたエレン・ステレフは、一枚の版木に複数の色をつけ、すべての色を一度に刷るという独自の手法を用いています。

新しい時代を切り開いてきた女性たちに出会える機会です。
モダン・ウーマン フィンランド美術を彩った女性芸術家たち
https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2019modernwoman.html
2019年9月23日(月・祝)まで
[店長]