ラファエル前派の軌跡展 三菱一号館美術館

19世紀イギリスを代表する美術評論家ジョン・ラスキン生誕200年を記念する展覧会です。当時、強い影響力を持っていたラスキンに見出され、アート・シーンの中心へと引き上げられた前衛芸術家たちの作品が観られます。風景画の第一人者ターナーとの出会いにはじまり、中世美術の簡素で誠実な表現を目指した若い芸術家集団・ラファエル前派への支援からアート・アンド・クラフツ運動へと発展していった彼らの功績をたどります。

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ターナー作品の収集家でも知られるラスキンが生涯手元に置いていたという《ナポリ湾》、ラファエル前派を結成した一員で、のちの英国美術に多大な影響を与えたジョン・エヴァレット・ミレイの《滝》、古代ギリシャ・ローマ美術の再評価をすすめたフレデリック・レイトンの《母と子》は必見です。

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またラスキン自身が旅先で描いたという自然や建築物の絵画もあります。建築の素描では、手掛けた職人の個性や技量があらわされるレリーフなどの装飾を好んだそう。

芸術は自然をありのままに再現すべきと考え、すべての人たちが芸術により満ち足りた生活を送ることを理想としたラスキンに影響を受けた英国作家たちの油彩画、水彩画、家具など150点が観られます。

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ラファエル前派の軌跡展
https://mimt.jp/ppr/
2019年6月9日(日)まで

[店長]