1892年ベルリンに生まれ、ドイツとスイスで活躍した画家オットー・ネーベルの日本初回顧展です。
1920年代半ばにバウハウスで出会ってから長年にわたって交友を深めたカンディンスキーやクレー、初期作品に大きな影響を与えたシャガールの作品と併せて、ネーベルの絵の世界をたどります。
若い頃から好奇心旺盛で、建築を学んだのち演劇学校に通うなど、美術のみならず、建築、演劇、詩作などマルチな才能を発揮した芸術家です。
細かい点や線を重ね、ゴシック建築の大聖堂を描いた油彩画や、中東のイメージを表現した作品は見応えがあります。
また、1931年イタリアへの旅で魅了された色彩と光の作品も必見です。
スケッチブックに書き留められた色彩の実験帳《イタリアのカラー・アトラス(色彩地図帳)》では、ナポリ湾、ポンペイ、ローマの夕暮れなど訪れた各都市の風景を、さまざまな色彩の幾何学模様で表現。かたわらに添えられたメモで、創作の過程や思考を読み取ることができます。
このカラー・アトラスをイメージした会場デザインで、スイスの家具メーカー USM モジュラー ファニチャーが制作したエントランスアーチもお見逃しなく。
オットー・ネーベル展
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_nebel/
2017年12月17日(日)まで
[店長]