3年に1度行われている現代アートの国際展「ヨコハマトリエンナーレ 2017」を観に横浜美術館まで出かけてきました。第6回を迎える2017年は、タイトル「島と星座とガラパゴス」のもと、接続性と孤立をテーマに約40組のアーティスト作品を紹介しています。
まず目に入るのは、美術館のファサードを飾るアイ・ウェイウェイの作品《安全な通行》。窓枠に見立てたオレンジ色の救命ボート14艇と、中東や北アフリカから地中海を渡り、ギリシャ領のレスボス島にたどりついた難民たちが実際に着用していたというライフジャケットで覆い尽くした2本の柱がお出迎え。
アメリカのモダンアート界を代表するロブ・プルイットの作品《オバマ・ペインティング》は、アメリカ国旗と同じ赤、青、白で描かれています。オバマ氏が大統領に在籍していた8年間、ニュース写真をもとに毎日一枚ずつ、同じサイズ、同じトーンで重要な出来事から些細な事柄まで記録し続けたもので、総数2,922枚にもなったそうです。
フィリピン・マニラを拠点に活動するマーク・フスティニアーニは、鏡や光を駆使して、どこにも繋がらない《トンネル》や底のない《穴》を館内につくり、観ているものたちを異空間に誘っているかのような錯覚をおこさせます。
辛辣でユーモラスな作風で知られるイタリア人アーティスト、マウリツィオ・カテランは、思いもよらない場所に自身の像をつり下げ、無数の顔を貼付けて笑いを誘います。
本展は横浜美術館のほかに、ヨコハマ赤レンガ倉庫1号館と横浜市開港記念会館でも展示があり、歴史的な建造物と合わせて現代アートを楽しめます。1日で観てまわれるように無料巡回バスも運行していますが、日を分けて、じっくり堪能するのも良さそうです。
ヨコハマ トリエンナーレ 2017 島と星座とガラパゴス
http://www.yokohamatriennale.jp/2017/
2017年11月5日(日)まで
[店長]