西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展 Bunkamura ザ・ミュージアム

18世紀、フランスのヴェルサイユ近郊の村ジュイ=アン=ジョサスの工場で作られはじめたコットン・プリント、トワル・ド・ジュイ(ジュイの布)を紹介する展覧会です。

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工場設立の1760年から閉鎖された1843年までに生み出されたテキスタイル・デザインは3万点を超えると言われています。木版プリントから銅版を用いた捺染に変わっていくと、絵柄も花模様を主体としたものから、田園風景や神話、文学、歴史といった写実的なモチーフに変わっていきました。

下は、工場に「王立」の称号を与えられた記念に制作された銅版プリントです。工場での作業風景が描かれていて、絵の中央では、小さな息子を連れた工場主のオーベルカンプが職人たちに指示しています。左下は、地の部分を漂白するため布を草地に広げて繰り返し水洗いしているところです。

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トワル・ド・ジュイをはじめとする西洋更紗は、レオナール・フジタ(藤田嗣治)の絵画に登場するなど後世のアーティストにも多大な影響を及ぼし、今日も優美なフランスのデザインの一つとして親しまれています。

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また本展では、ヨーロッパで一大ブームを巻き起こし、トワル・ド・ジュイ誕生のきっかけとなったインド更紗を紹介。18〜19世紀に日本で仕立てられた着物や茶道具の仕服などもご覧になれます。

西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/16_toiledejouy/
2016年7月31日(日)まで

[店長]