シャルル・フレジェ展 銀座メゾンエルメス フォーラム

銀座メゾンエルメスの8階フォーラムで開催しているフランスの写真家、シャルル・フレジェ(Charles Fréger)の写真展を観てきました。

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日本列島58カ所の祭事をまわり、仮面神や鬼たちの姿を追いかけた「YÔKAÏNOSHIMA(ようかいのしま)」シリーズと、欧州各国の伝統的な儀式で獣に扮する人たちを撮影した「WILDER MANN(ワイルドマン)」シリーズ、合わせて約100点の写真が並びます。

会場構成を手がけたのは、若手建築家の松島潤平氏です。エレベーターを降りてすぐのスペースに2mほどの丘が作られ、緩やかに曲がりくねった坂道を歩きながら田畑や海辺に立つ妖怪たちを鑑賞。室内を真っ白にして冬を演出したセクションでは、日本の歳神たちと欧州のワイルドマンたちが登場します。

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かまどの煤を塗った真っ黒な顔で、頭と体に藁装束を身につけ、小さな桶を小脇にかかえて立つ2人の男性写真。雪のある季節で寒そうだなぁと観ていたのですが、こちらは宮城県「米川の水かぶり」で、古くから伝承される火伏せの行事だそうです。

彼らは、通りの家に水をかけながら、町中を南から北に走りぬけます。水かぶりの一行が通りかかると町内の人々は争って装束の藁を引き抜き、藁を家の屋根にのせて火伏せや魔除けにするのだそうです。

一見、コミカルな非日常的コスチュームを通じ、その土地の伝統や文化を真剣に楽しむ人たちの姿を知ることができます。

シャルル・フレジェ展
http://www.maisonhermes.jp/ginza/gallery/archives/14259/
2016年5月15日(日)まで

[店長]