19世紀末から20世紀初頭にかけて欧州で花開いたアール・ヌーヴォーを牽引したフランスの工芸家 エミール・ガレ(Emile Gallé)のガラス、陶器、木工家具作品をご覧になれる展覧会です。
オルセー美術館(Musée d’Orsay)が所蔵するガレの装飾デザイン画と、北澤美術館が所蔵するその完成作品が一緒に展示され、見比べながら観賞できる大変貴重な機会となっています。
まだガラスが熱く融けているうちに別の色ガラス片を埋め込み模様を造るマルケットリー、ガラスの素地にあえて不純物を混ぜることで斑紋を生じさせるサリッシュール、金属箔をガラスに溶着した上にエナメルをかけて焼き付け宝石のようにキラキラと輝かせたエモー・ビジューなど、さまざまな技法を積極的に取り入れながら花や昆虫など自然をモチーフとした作品を数多く作成してきました。
ガレのガラス作品には台から脚にかけて螺旋模様が入っているものがありますが、これは植物が大地から芽を出し成長して花開いていく動きを表現しているのだそう。写実的に描かれたトンボやセミは、今にも飛び出して行きそうなほど躍動感があります。
旧朝香宮邸というロケーションのおかげで、ガレ邸に招かれたような優雅な気分で楽しめるのもいいですね。
ガレの庭 花々と声なきものたちの言葉
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160116-0410_galle.html
2016年4月10日(日)まで
[店長]