ブラジルで活躍したイタリア・ローマ生まれの女性建築家、リナ・ボ・バルディ(Lina Bo Bardi)の回顧展です。
リナは、ローマ大学建築学部を卒業後ミラノに移り、ジオ・ポンティ(Gio Ponti)(過去のブログ)のもとでインテリアデザインや都市プロジェクト、雑誌のイラストなどの仕事に取り組みます。1946年に結婚した美術評論家の夫とともに、同年ブラジルに移住。1951年に帰化しました。
初めての建築作品であり自邸の「ガラスの家」に始まり、巨大な赤い柱とガラスのファサードがランドマークとなっている「サンパウロ美術館」、廃業したドラム缶工場跡地を、市民が憩う図書館や劇場などが併設するカルチャー&スポーツセンターに改修した「SESCポンペイア」など、代表作の数々をドローイングや写真、映像、模型で見せていきます。
本展の監修は建築家・妹島和世氏、会場デザインは周防貴之氏が手がけています。
2階の展示室には、ブラジルに広がる赤土が床に敷かれ、リナ建築のトレードマークといわれる「植物の石壁」を展示。3階の展示室には、ブラジルから空輸したハンドメイドの水色のタイルを床に敷きつめられ、リナがデザインした椅子の展示と合わせて「ガラスの家」のリビングを再現しています。
また、1973年と1978年に訪日を果たしたリナのデザインには、日本の影響が随所に感じられるのですが、その一つ、雲をかたどった赤い格子窓が、美術館の外側から観られますのでお見逃しなく。
リナ・ボ・バルディ展 ブラジルが最も愛した建築家
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1512_lina/
2016年3月27日(日)まで
[店長]