フランシス・アリス展 ジブラルタル海峡編

東京都現代美術館で開催中の「フランシス・アリス展 第2期 GIBRALTAR FOCUS ジブラルタル海峡編」を観てきました。

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メキシコシティ在住のアーティスト、フランシス・アリス(Francis Alÿs)は、アントワープで生まれ、ヴェネツィアで建築を学んだあと、1986年にメキシコに渡ります。建築家としての活動を経て、1990年頃からアーティストとして作品制作を開始。詩的に表現したアクションなどで、日常に潜む社会的・政治的な問題について問いかけます。

2期にわたって開催されているフランシス・アリス展。第1期の展示では、メキシコで行った約15のプロジェクトを紹介し、第2期では、ジブラルタル海峡で行った新作《川に着く前に橋を渡るな》にフォーカスしています。

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ヨーロッパとアフリカ大陸を隔てるジブラルタル海峡。《川に着く前に橋を渡るな》は、移民問題などを抱えるこの海峡に「橋を架ける」プロジェクトです。

はじめは、大人たちがいくつもの舟を浮かして橋をつくる構想でしたが、この1日のアクションのために費やした2年間で、大人ではなく子供たちに、本物の舟ではなくビーチサンダルやバブーシュで作ったおもちゃの舟を使うことに、作品が変化していきます。

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国境を越えて異なる文化を「つなぐ」試み。はたしてヨーロッパ側:スペイン最南端のタリファと、アフリカ側:モロッコのタンジールの海岸から出発した子供たちは、想像上で出会うことができたのでしょうか。

Francis Alÿs フランシス・アリス展
http://www.mot-art-museum.jp/alys/
https://www.facebook.com/MOT.Alys

第2期:GIBRALTAR FOCUS ジブラルタル海峡編
東京都現代美術館:10時ー18時(金曜日は21時まで)
2013年9月8日(日)まで

[店長]