いつもアートイベントの情報をくださるお客さまから教えていただいた展覧会です。ルーブル美術館所蔵のゴヤ作品が、ルーブル以外で初めて公開されました。
スペイン貴族シストゥエ家の子息を、宮廷画家フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya y Lucientes)が1791年に描いた「青い服の子供」です。
1928年にシストゥエ家からアメリカの大富豪ジョン・D・ロックフェラー2世(John Davison Rockefeller, Jr.)の手に渡り、1980年頃、イヴ・サン=ローラン(Yves Saint-Laurent)と、そのパートナーであったピエール・ベルジェ(Pierre Bergé)のコレクションとなりました。
サン=ローランの死後、彼が所有していた数多の美術品がオークションで売却されましたが、この作品は追悼のためルーブル美術館に寄贈されたそうです。
当時流行した水兵服を身に纏った小さな子供の絵は、とてもシンプルな構図ですが、瑞々しい彩りで、時代を感じさせません。サン=ローランは、この絵からインスピレーションを得て、ピンクのリボンを結んだドレスを発表しています。
この展覧会での展示作品はこの1点だけですが、さまざまな映像装置を使って作品を分析していて、最新技術を体験できる展覧会となっています。作品を元に、偶然性や解釈の自由を体感する装置もありました。下はその装置を使って出来上がった絵です。
来館者が制作した作品の数々がこちらでご覧いただけます。
それから、展覧会と一緒に楽しめる特別イベント「LAB-CINEMA(ラボ・シネマ)」も必見です。
ドキュメンタリー映画『イヴ・サン=ローラン その波乱の人生』は、昨年公開の映画『イヴ・サン=ローラン』とは異なる、生前に撮影された映像作品。土曜のみの上映で予約制です。
LOUVRE-DNPミュージアムラボ 第9回展
ゴヤの《青い服の子供》
ルーブル美術館のスペイン絵画コレクションに入るまで
http://www.museumlab.jp/exhibition/09/
会場:東京都品川区西五反田3-5-20 DNP五反田ビル1F
会期:2012年10月28日(日)まで
開館時間:金曜は18時〜21時、土・日は10時〜18時
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[店長]