大量生産の既製品にサインと短い文章を添えた作品、「レディメイド(既製品)」で知られるフランス出身のアーティスト、マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp)。
フランス現代アートの個人コレクター団体 ADIAFが、パリのポンピドゥー・センター(Centre Pompidou)の協力を得て2000年に創設した「マルセル・デュシャン賞」は、フランス在住の最も革新的な作家に与えられる賞です。国籍を問わず、フランスのアートシーンを牽引する作家たちを世界に広くしらせることを目的としています。
その10周年を記念した展覧会「フレンチ・ウィンドウ展 デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」が、森美術館で開催中です。デュシャンをはじめ、賞にノミネートされた作家、28名による絵画、彫刻、写真、映像などが展示されています。
展覧会タイトルのアイデアとなった作品:マルセル・デュシャン《フレッシュ・ウィドウ》(なりたての未亡人)
モナリザに髭を書き加えた作品:マルセル・デュシャン《L.H.O.O.Q》(フランス語で読むと「彼女の尻は熱い」と同じ発音)
作家本人が登場し、超現実的な風景を創りだす仏人写真家:フィリップ・ラメット《合理的浮上》
作品を飾ったコレクターのアパルトマンを再現した部屋もあり、エスプリの効いたさまざまな作品が楽しめる展覧会です。
フレンチ・ウィンドウ展
デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線
http://www.mori.art.museum/contents/french_window/index.html
森美術館
2011年8月28日まで
開館時間:10時〜22時(火曜のみ17時まで)
[店長]