写真展「ウイリアム・エグルストン」:パリー京都/21st Century

Eggleston_hara 巷で評判のウイリアム・エグルストン(William Eggleston)の2つの写真展、原美術館「パリー京都」と、SCAI THE BATHHOUSE「21st Century」を見てきました。

著名な写真家ですが、日本での個展は初めてとのこと。さすがにカラー作品の色彩の美しさには際立ったものがありました。エグルストンの本拠地であり、名声を得る契機となったアメリカ南部を撮った一連の作品も素敵でしたが、個人的にはパリの街角を切り取った作品が好みです。

原美術館の展示では、カルティエ現代美術財団の依頼で2006年から2009年年間にかけて撮影したパリ、同財団のプロジェクトで2001年に撮影した京都、そして「ウイリアム・エグルストンズ・ガイド(William Eggleston’s Guide)」(1976年)から初期の作品群の3つのパートで構成されています。写真だけでなく、ドローイング10点、写真とドローイングのペアが12点、展示されています。

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対するスカイ・ザ・バスハウス(台東区谷中)では、エグルストンの21世紀の作品を展示しています。もちろん重複している作品もあり、当然というべきか、写真集「Paris」(一部はSTEiDLのサイトでご覧になれます)の表紙になっている、緑色が美しい写真などは既に売約済でした。

Paris どちらの展覧会も、特徴的な建物を上手に活かして展示されていますので、同じ作品でも見え方がずいぶん違います。また周辺の環境も対照的ですので、見る側の気持ちも違ってくるでしょう。両方ともご覧になると、それぞれ違った愉しみが味わえると思います。

ちなみに原美術館では写真展の合間に、常設展示の宮島達男や森村泰昌の作品を見ることができますが、奈良美智の「My Drawing Room」は本当にかわいいので、是非ともドアを開けて中に入ってみてください。またスカイ・ザ・バスハウスの2階では長島友里枝さんの個展も開催されています。

ウイリアム・エグルストン パリー京都
原美術館
2010年8月22日(日)まで 月曜休館
11:00-17:00・水曜は20:00まで
http://www.haramuseum.or.jp/
http://www.art-it.asia/u/HaraMuseum/46sLvDXgHutOmrJSlx9q/

ウィリアム・エグルストン:21st Century
SCAI THE BATHHOUSE
2010年8月4日(水)まで 日・月・祝日休廊
12:00-19:00
http://www.scaithebathhouse.com/

[仕入れ担当]