映画「ココ・シャネル(COCO CHANEL)」

170101shirleymaclaineencocochanelda お休み中にシャーリー・マクレーン主演の映画「COCO CHANEL(ココ・シャネル)」を観ました。

シャーリー・マクレーンは素晴らしい女優さんだと思いますが、米国人がフランス人を演じるのって違和感あるなぁ、しかも英語だし…、と先入観を抱いていたのですが、ココ・シャネルが生きた時代のファッションやカルチャーを堪能することができ、思った以上に楽しめました。

映画を観る前は、第2次大戦中のスイス亡命から後の人生が描かれているのかと思っていましたが、実際は、「人生は賭け」というテーマのもと、デビューしてココ・シャネルとして成功するまでと、戦後、復活してコレクションを成功させるまでの二つの時代をオーバーラップさせた内容でした。復帰後最初のコレクション発表に、ダリやコクトーが参列し、ウィンストン・チャーチルやマレーネ・デートリッヒから電報が届いていたりするあたりにも、ココ・シャネルという人物の凄さを感じさせられます。

観る前に書籍などで知識を仕入れておくとさらに楽しめる映画です。たとえば、カンボン通りのブティックを白で塗ってしまうというシーンがあります。さらりと描かれているのですが、すべてが too much なほどに装飾的だったその当時としては、まったく考えられないことだったそうです。シャネルは黒と白をこよなく愛していました。また、彼女のライバル?だった当時の売れっ子デザイナー、ポール・ポワレとの関係、香水のネーミングなど、彼女の生き方が表れていることも分かります。
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初めてシャネルの評伝を読んだとき、スカートの丈、リップスティック、ショルダーバッグ、そしてコスチュームジュエリーまでも、彼女が最初に創り上げたと知って感動しました。今では誰もが当たり前に思っているおしゃれは、既成概念をことごとく打ち破って「皆殺しの天使」という異名をとった彼女ならではの発明だったわけです。

「人生は賭け」
シャネルの名言の中に、「人生が分かるのは逆境のときよ」というのがあります。私を含む多くの女性の共感を得ているのは、誰もできないことをやってのけるその恐ろしいほどの強さとパワー。決してマネすることはできませんが、これからも多くの女性に勇気を与え続けていくんだと思います。

それにしても今年に入って、サガンやシャネルといった、ひと癖もふた癖もある女性の人生を描いた映画が上映されています。ある女性誌に、不況の今こそ強い女が求められている的な謳い文句が表紙を飾っていましたが、強い女性がスポットライトを浴びているということなのでしょうか?そう言えば、今年の秋冬もマスキュリンが流行らしいです。
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この映画の公開をきっかけに、新しいシャネル本もたくさんでているようなので、いくつか読んでみようと思っています。また、9月にはオドレイ・トトゥ主演の「ココ・アヴァン・シャネル」も公開されます。今から楽しみです。

公式サイト
ココ・シャネルCOCO CHANEL

[仕入れ担当]