何度もアカデミー賞にノミネートされながら、いつも涙を飲んできたケイト・ウィンスレット(Kate Winslet)が、ようやく主演女優賞を獲った作品です。ベルンハルト・シュリンク(Bernhard Schlink)の原作も傑作ですし、監督のスティーヴン・ダルドリー(Stephen Daldry)はいつもアカデミー賞候補になる実力派。その上、レイフ・ファインズ(Ralph Fiennes)やブルーノ・ガンツ(Bruno Ganz)といった名優が脇を固めていて、素直に「良い映画を観たなぁ」と思える映画でした。
それにしてもケイト・ウィンスレットは本当にうまい女優さんですね。ほぼ原作通りなので予めストーリーは知っていたのですが、それでも思わず涙ぐんでしまいました。難を言えば、なぜ少年と関係を持ったのか、なぜ重刑に服してまで秘密を守りたかったのかという2点が、ちょっとわかりにくかったような気がします。小説は少年の視点で書かれていますので、少年が夢想したり推測したりして読者も納得してしまうのですが…。それを差し引いても、ケイト・ウィンスレットの名演には感動しました。
ケイト・ウィンスレットは「タイタニック」のおかげで何となく大作志向のイメージがありますが、マイナーな映画にもたくさん出ています。
たとえば「グッバイ・モロッコ(Hideous Kinky)」。不倫に破れたシングルマザーが、二人の娘を連れてマラケシュで自分探しをするという物語で、映画としての完成度には疑問もありますが、ケイト・ウィンスレット演じる混乱した母親と、現実思考の娘のやりとりが、ほのぼのとしていて個人的に好きな映画です。
この映画では舞台となるモロッコや、スーフィズム(イスラム神秘主義)の修業に行くアルジェリアの風景がとても鮮やかに描かれています。また美しい色の布を娘に巻いてあげるシーン。母娘の心が通じ合う瞬間なのですが、景色も身に着けた衣類も何もかもがとても鮮やかな世界です。強い陽射しの下で育まれてきたマグリブ(北西アフリカ)独特の色彩感覚にはとても惹かれるものがあります。
マグリブの文化はスペインのジュエリーにも大きな影響を与えています。たとえば、下のジョイドアートのピアス。スカシ加工や色の組み合わせがなんともエキゾチックです。
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