2020年東京オリンピック・パラリンピックまであと1年に迫った、この夏。日本のスポーツとオリンピックの歴史を紐解く展覧会が、東京・両国にある江戸東京博物館で熱く開催されています!

武士の教養として学ばれた剣術、馬術、弓術などの他、庶民の人気を集めた大相撲などさまざまな運動や競技が行われていた江戸期のスポーツ事情。
三十三間堂で行われていた通し矢は121メートル先の的を射る競技ですが、オリンピック競技アーチェリーの標的が70メートル先ですから、その技術は驚異的です。
宮廷行事として公家に親しまれていた、鞠を美しく蹴り上げてつなぐ蹴鞠。江戸時代になると武家や裕福な町人の間にも愛好者が生まれました。優雅な所作を求めるだけでなく、行う場所にもこだわって、四季を表す松・桜・柳・楓の木を庭の四隅に植え、蹴ったときの音をよくするために土の中に壺を埋めていたそう。装束にも細かい定めがあり、上衣に着用されていた鞠水干、つま先がカモのくちばしのように広がってた鴨沓、松と月が描かれた扇などが展示されています。

明治期になると、野球やサッカー、テニスなど西洋から入ってきたスポーツに関心が集まり、学校教育にも取り入れられます。木製の亜鈴や棍棒などの器具を用いて行う女性や子ども向けの体操を描いた《新式小学体操双六》、運動会のルーツのひとつと言われるイベントの様子を描いたものなど興味深い資料もありました。

1912年の初めてのオリンピック参加から、1940年の幻の大会、1964年の東京大会に至るまでの歴史をたどり、来年に向けて気持ちを盛り上げていきます。

江戸のスポーツと東京オリンピック
https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
2019年8月25日(日)まで
[店長]