海を渡ったニッポンの家具 LIXILギャラリー

細密で精巧な職人技術が贅沢に施された明治の家具デザインに焦点を当てた展覧会です。19世紀ヨーロッパを席巻したジャポニスムにのって外国人向けに制作、輸出された絢爛豪華な寄木細工、芝山細工、青貝細工、仙台箪笥、横浜彫刻家具を紹介しています。

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まず最初に観られるのは、どっしりとした構えのライティングビューロー。イギリスから里帰りした逸品で、大きさの違う引き出しや書棚、扉や引き違い戸付きの収納棚がいくつも作りつけられています。これでもかとデザインされた四つ目文、七宝繋ぎ、麻の葉などの寄木模様は圧巻です。

下の袖箪笥付き飾り棚は、両サイドに張り出している棚が取り外しできるように工夫されています。濃淡のある木の色調で寄木の模様を際立たせたデザイン。左右で違う引き違い戸の飾り、金具で作られた引き出しのつまみ、牡丹、糸瓜、葡萄の透かし彫りなどが家具を覆い尽くしていて、職人たちの装飾への執念を感じさせます。

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こちらは貝や象牙、珊瑚や翡翠などをレリーフ状にはめ込んだ芝山細工の衝立です。蒔絵や螺鈿、彫刻など、さまざまな種類の工芸技法が組み合わせていて実に華やか。

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ほかに寄木細工で作られた猫脚のチェステーブルや、80人もの人物が登場する曲水の宴が描かれた青貝細工の手元箪笥など、美しい家具やデザイン画に魅了されます。

海を渡ったニッポンの家具 ー豪華絢爛仰天手仕事ー
http://www.livingculture.lixil/topics/gallery/g-1806/
2018年11月24日(土)まで

[店長]