ロンドン南西部にあるキュー王立植物園(Royal Botanic Gardens, Kew)は、18世紀半ばに開園してから、これまで22万点ものボタニカル・アートを収集してきた世界有数の植物園です。パナソニック汐留ミュージアムで開催中の「世界遺産キュー王立植物園所蔵 イングリッシュガーデン 英国に集う花々」展では、園が所蔵するコレクション約150点を展示し、植物画のはじまりから、園の歴史、暮らしの中に彩りを添えるボタニカル・アートの名品を紹介しています。
キュー王立植物園発展のキーマンの一人に挙げられるのが、植物学者のウィリアム・ジャクソン・フッカー。1841年から園長を勤めたフッカーは、園の面積を7倍以上に広げ、鉄と板ガラスでできた大型温室のパームハウスを建てるなど、研究と知識の普及のために設備を整えていきました。パームハウスの造りは、後に駅舎などに応用されて近代建築にも影響を与えています。
後を継いだ息子ジョセフ・ダルトン・フッカーは20年間にわたって園長を勤め、その間にヒマラヤ探検に挑むなど、友人であるチャールズ・ダーウィンとともに植物学の研究に貢献しました。
本展では、18世紀の植物画家たちが描いた絵画をはじめ、ヴィクトリア時代に活躍した女性旅行家のマリアン・ノースが描いた京都の写生や、ダーウィンを紹介するコーナーでスイレンを描いたウェッジウッド社の陶器皿の展示もあります。
モナドでもボタニカルなデザインはとても人気があります。特に、本展で作品が紹介されていたウィリアム・モリスの「アート・アンド・クラフツ運動」の流れをくむ、モデルニスモの街・バルセロナが生んだ、ジョイドアート(joid’art)のボタニカルジュエリー。35周年を迎える今シーズンは要注目です♪
この展覧会をご覧になってモナドにいらっしゃれば、いち早く春の訪れを感じられると思います。
世界遺産キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々
http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/16/160116/index.html
2016年3月21日(月・祝)まで
[店長]