藤本壮介展「山のような建築 雲のような建築 森のような建築」

Fuj1 藤本壮介さんは、今年6月に竣工した武蔵野美術大学の図書館や先日オープンしたばかりのユニクロ心斎橋店をデザインされた建築家です。

この展覧会は「建築と東京の未来」というテーマについて考えていくもので、これまでのような利便性や機能性を追求した建築ではなく、不便でも、建物や環境に新しいスペースを発見する喜びを感じられるような空間を創っていくという提案がされています。

会場はワタリウム美術館の2〜4階で、2階では、原寸大で表現された「雲のような未来の住居」の中を歩きまわることができます。半透明の筒型の素材を組み合わせて作られた穴蔵のような空間なのですが、どこに腰掛けて、どこで横になろうかと、いろいろと思索させられる構造です。

3階は「建築がうまれるとき」と題され、これまでのアイデアの種となるドローイングや模型、作品の写真などを、雲のように浮かせて展示してあります。ひとつひとつに藤本氏のひと言コメントが添えられているのですが、「とにかく積んでみる」と書かれた、子供が積み木を楽しんだような模型が印象的でした。

4階には「建築と東京の未来を考える」をテーマに未来の東京青山をイメージした都市模型を展示。模型の間を縫うように流れる川を私たちが歩きます。

Fuj2_3 関連イベントには、家がいくつも積み重なってできている集合住宅「東京アパートメント」(右の写真)や、ぐるぐると渦を巻いた壁が大きな本棚になっている「武蔵野美術大学図書館」(下の写真)など、藤本氏が設計した建築を訪ねるツアーもあります。

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とても人気のある展覧会だそうで、会期も延長されたようです。

藤本壮介 展
「山のような建築 雲のような建築 森のような建築」
建築と東京の未来を考える2010
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1008fujimoto/index.html

ワタリウム美術館
2011年1月16日まで
開館時間11時〜19時(水曜のみ21時まで)月曜休み

[店長]