アジア、アフリカ、中南米など世界中の古代文化で生み出された美術工芸品が並ぶ展覧会です。人、神、自然のテーマに沿って古代世界を巡ります。

支配者を表現した彫像や、権威を象徴する品々が並ぶ第1章。前2300〜1800年頃に制作されたエレクトラム製の「バクトリアの王女」は柔和な表情に人柄が表れているようです。ドレスの細かな装飾も素敵。

神や精霊をかたどったものや、聖なる儀式に関連する作品を紹介する第2章では、アラバスターを浮き彫りにした女性像が印象に残りました。本展ポスターの左側にインパクトのある目元がちらりと見えていますが、この像は100年頃にアラビア半島南部で制作されたもので、ヘアスタイルは当時の流行を表現しているそう。
古代の人々が自然界をどのように認識していたかを探る第3章では、王家の象徴とされるライオンの杯、鋭い歯をむき出しにして威嚇するジャガランディをデザインした鼻飾り、ヤギの顔をかたどったブレスレットなど、さまざまな動物を模した器や装身具がご覧になれます。

カタール王族のシェイク・ハマド・ビン・アブドラ・アール・サーニ殿下が蒐集したザ・アール・サーニ・コレクション。ユニークな117点にハマります。
人、神、自然 ー ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界 ー
https://www.tnm.jp/
2020年2月9日(日)まで
[店長]