スイスとオーストリアのあいだに位置するヨーロッパの小国、リヒテンシュタイン侯国の建国300年を記念する展覧会です。ハプスブルク家の寵臣だったリヒテンシュタイン伯爵家が統治する国の領土は小豆島ほど、人口3.5万人ほどですが、美術コレクションは世界屈指の規模を誇り3万点にも及ぶそう。

膨大な美術品を収集してきた歴代の侯爵家たちとその生活を紹介する第1章にはじまり、宗教や神話、歴史を描いた油彩画などさまざまなコレクションが並びますが、中でもウィーン窯の優美な磁器コレクションは見事です。
当時とても貴重だったホットチョコレートをこぼさないよう、ソーサーにカップを固定する枠があるトランブルーズや、宮廷貴族のあいだで贈り物として好まれた嗅煙草入れなど色とりどり。
侯爵家のティータイムに華を添えた金地花文のティーセットは、12客のティーカップ&ソーサー、すべて絵柄が違います。所蔵する絵画と、それを元にして絵付けされた絵皿を見比べて鑑賞できる展示もあり。

豪華なコレクションに日常を忘れて贅沢な時間が過ごせます。
リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展
https://www.bunkamura.co.jp/museum/
2019年12月23日(月)まで
[店長]