みんなのミュシャ展 Bunkamura ザ・ミュージアム

アール・ヌーヴォーを代表する芸術家アルフォンス・ミュシャの没後80年を記念する展覧会です。日本初公開となる風刺画や8歳のときに描いた《磔刑図》を含む初期のイラスト、ミュシャを一躍有名にしたポスターのほか、出身地モラヴィア(現在のチェコ)の工芸品や日本の七宝焼の壺など自身が収集した品を紹介。さらに時代を超えてミュシャに共鳴した欧米のグラフィックアート、日本の文芸誌や漫画まで展示されています。

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1911年にプラハ国民劇場で初演されたバレエの宣伝ポスター《ヒヤシンス姫》。赤いヒヤシンスを引き立てる柔らかな色使いと、☆や♡の装飾がファンタジーの世界を彩ります。円環モチーフと一体化した女性の構図はQ型方式と呼ばれ、後世のイラストレーターや漫画家に大きな影響を与えたそう。

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より多くの人が楽しめる芸術を目指したミュシャは、ポスターや広告、パッケージを多く手がけ、インテリアに使う装飾パネルは手頃な価格で販売したといわれています。

パリからモンテカルロまで16時間、豪華列車の旅を宣伝する鉄道会社のポスター《モナコ・モンテカルロ》では、放射状に描かれた花が車輪のイメージ、少女の表情や華やかな装飾が旅の高揚感を表現しています。

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ミュシャの美に触発された英米のレコード・ジャケットやポスター、日本の漫画家・山岸涼子や松苗あけみ、画家・天野喜孝のメッセージを添えた作品も並ぶ贅沢な展覧会です。

みんなのミュシャ展
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/19_mucha/
2019年9月29日(日)まで

[店長]