変化していく日本の現代アートシーンを継続的に見つめていく展覧会として、森美術館が3年に一度開催しているシリーズ展です。6回目となる今回は「つながり」に着目し、対極にあるものを繋いだり、異質なものを融合させて社会のさまざまな「つながり」を可視化。25組のアーティストによる表現を追っていきます。
美術館を支える大きな柱に2,600メートルの真鍮チェーンを巻きつけた礒谷博史氏の作品《母親の子、祖母の孫》。チェーンの一部に、自身の祖母と母親のネックレスを繋ぎ、大きな時の流れを表現しています。
デザイナー森永邦彦氏が立ち上げたファッションブランド、アンリアレイジの作品《A LIVE UN LIVE》。フラッシュを焚いて撮影すると、色鮮やかに浮かび上がるこのワンピースは、散りばめられたコサージュが1分ほどでしぼみ、3分ほどかけてゆっくりと開花します。人の体温で形状が変化する、低沸点液体を使った仕掛けだそう。太陽が昇り、また沈むように変化していく服が、生命の在り方について問いかけます。
不法投棄されたゴミを組み合わせて作られたオブジェや、使えなくなった車や家具を組み合わせた彫刻作品などもあり、新たな「つながり」を発見すると同時に、「いま」を見つめ直すきっかけになるかも知れません。
六本木クロッシング2019展:つないでみる
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/roppongicrossing2019/
2019年5月26日(日)まで
[店長]