西洋の技術が日本に導入された明治から現代までの、暮らしや社会を大きく変えてきた科学や技術の貴重な遺産が上野・国立博物館に集められています。
日本初の家庭電化製品は、1894年に製造された電球付き電気扇風機。ですが、当時ほとんどの家庭に電気は通じてなくコンセントがなかったそうです。
下の写真の長い棒は、全長1メートル、重さ5キログラムもある耐久電熱投げ込み湯沸器。お風呂の湯沸かし用で、使う人も重労働だと思いますが、戦後の燃料不足の時は人気だったそうです。写真左のお釜のようなものは洗濯機。電気を使わない手回し式で、エコのはしりといったところでしょうか。
西洋医学を取り入れた製法の化粧水は明治の頃から開発されていましたが、大正時代になると女性の職種が増え、それと共に多くの化粧品や洗顔クリームが登場。また高価な絹の代わりにナイロン素材が開発され、おしゃれに欠かせないストッキングや靴下が女性のファッションを華やかにしていきます。
ほかにも1.2インチの液晶画面がついた世界初のテレビウォッチ、100年も前に走っていた電気自動車ミルバーン、当時の乗用車と同じくらいの価格で重さが25キログラムもある電子式卓上計算機など、幅広い分野の“凄い技術”が観られます。
さまざまな研究秘話や、当時のエピソードがわかりやすく解説されていて、大人から子どもまで楽しめる展覧会です。
明治150年記念 日本を変えた千の技術博
http://meiji150.exhn.jp/
2019年3月3日(日)まで
[店長]