古書愛好家としても知られるフランス文学者の鹿島茂氏が、30年以上にわたって収集してきたフランスの子どものための絵本コレクションが公開されています。
子ども向けの絵本が出始めた19世紀半ばから、20世紀半ばに人気を博した「ぞうのババール」シリーズまで収集した、世界的にも貴重なコレクションの数々です。
子どものためのマナーブックでは、炭で汚した手で家具をさわったり、その手をカーテンで拭いてはいけないとか、カードゲームで負けても泣いたり怒ったりしないといったマナーを可愛らしい挿絵で諭しています。楽譜のまわりを子ども達が楽しそうに行進する音楽の本も素敵です。
バンジャマン・ラビエの短編アニメーションには、悪さをする犬に耐えかねた他の動物たちが、罠を仕掛けて犬を捕らえ、しっぽをギロチンにしてしまうという、ちょっとドキッとするものもありました。
庭園美術館で行われていた工事が終わり、総合開館を記念した展覧会の一環で、旧朝香宮邸にまつわる品々や写真、映像を紹介する展覧会と同時開催しています。長らく公開されていなかった本館3階のウインターガーデンにも入れます。
フランス絵本の世界 鹿島茂コレクション
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/180321-0612_frenchpicturebooks.html
2018年6月12日(火)まで
[店長]