国立新美術館と森美術館で同時開催されている東南アジアの現代美術展を観てきました。ASEAN10カ国、80組のアーティストが参加している大規模な展覧会です。
複雑な歴史をもつ人口約6億人、多民族、多言語、多宗教の地域で生まれた多様な文化と価値観に触れられます。
国立新美術館で紹介されているタイ出身のスラシー・クソンウォンの《黄金の亡者(どうして私はあなたがいるところにいないのか)》では、5トンもの糸を敷き詰めた部屋の中で、隠された金のネックレスを探します。見つけた人は、専用の宝石箱に入れてもらい持ち帰ることができるそう。
シンガポール出身の映像作家ブー・ジュンフェンの作品《ハッピー&フリー》は、もしシンガポールが1965年にマレーシアから分離独立しなかったらという仮定のもとで、マレーシア成立50周年をカラオケで祝うというインスタレーション。ミラーボールが回る部屋で、明るい歌謡曲が流れています。
インドネシア・東ジャワ出身のアングン・プリアンボドの《必需品の店》では、これって必要なもの???と思われる雑貨まで、いろいろと販売。
森美術館では、立ち退きが進むプノンペンで自宅を展示空間として開放しているカンボジア出身のティス・カニータの作品《天使の小屋》など、急激な開発が進んできたことによるジレンマに焦点が当てられています。
参加型の展示も多く、ご家族やご友人と楽しめます。たっぷり時間をとって、ぜひ2館ハシゴしてみてください。
サンシャワー 東南アジアの現代美術 展
http://sunshower2017.jp/
2017年10月23日(月)まで
[店長]