曖昧な関係 展 銀座メゾンエルメス フォーラム

国籍や年齢、ジャンルの異なる3人のアーティストを紹介するグループ展です。本展のために初めて会った3人が作品を通して互いに刺激し合い、共鳴し合う関係性について考察していきます。

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スイスのジュエリー作家ベルンハルト・ショービンガーの作品は、釘で作られたリング、ノコギリの刃や割れたガラスを連ねたネックレスなど、身につけることは難しいものばかり。なのに、どれも魅力的で着けてみたいという欲求にかられます。

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パリ出身の画家アンヌ・ロール・サクリストは、15世紀にパオロ・ウッチェロが描いたフィレンツェ軍とシエナ軍の戦いの一場面「サン・ロマーノの戦い」と、京都の石庭を重ね合わせた作品を展開。床一面に敷かれた黒い板をのぞくと、深く暗い海の底に引き込まれるような錯覚に陥ります。

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映像やサウンドアートなどのインスタレーションを通して世界と人間の関係性を問い続けているナイル・ケティングは、日本で生まれ、ベルリンで活動している注目の若手アーティスト。彼の展示室には、毎朝、ギャラリーのスタッフがアーティスト指定の紅茶をいれて置いているというマグカップがあるのですが、それに呼応するようにサクリストの絵画作品の上にはグラスが置かれています。

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またショービンガーの作品《トイレのネックレス》の展示の裏側で、ケティングがバスルームを思わせるタオルを展示。互いの領域を侵し、誰が手がけたものなのか観覧者を混乱させるような展示方法もユニークです。

曖昧な関係展
http://www.maisonhermes.jp/ginza/le-forum/archives/352957/
2017年2月26日(日)まで

[店長]