東京都現代美術館「驚くべきリアル」展

東京都現代美術館で開催中の「驚くべきリアル」展を観てきました。

スペイン北部のレオン(León)市にある、カスティーリャ・イ・レオン現代美術館(Museo de Arte Contemporáneo de Castilla y León)のコレクションから、スペインおよびラテンアメリカ出身の作家27名による約50点の作品が紹介されています。

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こちらは、30年以上にわたってメディアが持つ信頼性と虚構性、再現性と想像力の関係を追求している作家ジョアン・フォンクベルタ(Joan Fontcuberta)の「移民」です。

2003年ジブラルタル海峡に近い砂浜で遺体で発見された2人の移民の写真を、スペイン国民の関心事である社会福祉、年金、失業、税、インフレ、テロなどのキーワードで検索した約1万枚の画像で構成し、再現しています。

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こちらは、ドミニカ共和国出身のホルヘ・ピネダ(Jorge Pineda)の「無邪気な子ども」。

壁に入り込んで隠れている女の子は、かくれんぼを楽しんでいるのか、迫る脅威におびえ身を隠しているのか。50年以上にわたって内戦が続いたコロンビアの姿と、暴力が常態化する恐ろしさを伝えています。

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展示されている作品は、絵画、映像、写真、彫刻、インスタレーションと多岐にわたり、さまざまな視点から今のグローバル社会を取り巻く課題を見つめています。

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驚くべくリアル
スペイン、ラテンアメリカの現代アート – MUSAC コレクション –
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/musac.html
東京都現代美術館:10時00分ー18時00分、月曜休館
2014年5月11日(日)まで

[店長]