パリ装飾美術館「ドリス ヴァン ノッテン・インスピレーションズ」展

昨日に続き、こちらもパリ滞在中に観てきた展覧会です。

クリスティーナ・サソ(Cristina Zazo)が出展していた“TRANOI”や、ヘレナ・ローナー(Helena Rohner)が出展していた“Premiere Classe”のすぐ近くにある装飾美術館で開催されていたこともあり、関係者の間で話題になっていましたので、買付けの合間を縫って出掛けてみました。

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ドリス ヴァン ノッテンのパリ初となる個展だそうです。これまで発表してきたコレクションや美術館収蔵の装飾品のほか、彼がインスパイアされたテーマに沿って、写真や映画のワンシーン、音楽、絵画などが展示されています。

たとえば、入ってすぐのテーマは80年代。デヴィッド・ボウイやグレイス・ジョーンズ、ジョン・トラボルタなどの映像や写真がコラージュされています。

フォークロアというテーマの中では、スペインというタイトルで、闘牛士の衣装やパブロ・ピカソの闘牛の絵、クリストバル・バレンシアガのブラックドレスが紹介されていたり、インディアというタイトルで、インドの刺激的で大胆な色使いが紹介されていたり。※館内撮影可です。

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また、モニターをたくさん並べて、刺繍やスパンコールをあしらう手元をクローズアップした映像を流しているのですが、女性だけでなく男性の縫い師もいて、その鮮やかな手さばきに見とれてしまいました。

最後の空間では、POWER FLOWER をテーマに発表した2014春夏コレクションが展示されています。チューリップなどを描いたテキスタイルや、1760年代のジレなどからインスパイアされた作品です。

この空間全体を、会場入口の装飾と同じコラージュ写真が包み込んでいるのですが、この花々が咲き乱れるビジュアルは、フラワーアーティストの東信氏が手がけたものだそう。

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もともと行く予定ではなかった展覧会でしたが、偶然、観ることができてとても良かったと思います。今月スタートしたばかりで、夏まで開催していますので、パリ旅行のご予定がある方はぜひ訪れてみてください。

DRIES VAN NOTEN INSPIRATIONS
装飾美術館 Les Arts Décoratifs
2014年8月31日(日)まで

[店長]