一昨日よりシャネル・ネクサス・ホールで始まったサビーヌ ピガール(Sabine Pigalle)の写真展。まったく知らない写真家でしたが、日本ではこれが初の一般公開だそうです。着想は東日本大震災時に写真家自身が経験した混乱から得たものだそうですが、それが直接的に反映されている作品というわけではありません。
照明を落とした重厚な趣の会場に大判の作品が優雅に飾られています。15世紀から17世紀の宮廷肖像画に現代のモデルのポートレート写真を重ね合わせ、さらに背景には東京の都市の夜景を写し込ませているという、実に不思議な作品です。詩的で、時空をワープしている浮遊感を感じさせます。
パリ生まれ、パリを拠点に活動するサビーヌ ピガール。ソルボンヌ大学で文学を学び、ファッション写真の世界に入ったという異色の経歴の持ち主。故ヘルムート ニュートン(Helmut Newton)に師事したということですが、フェティッシュな作風は彼の影響でしょうか。
加工方法がとても気になる作風ですので、どのように仕上げているのか、メイキング映像などで解説してもらえると嬉しいですね。
「TIMEQUAKES 時のかさなり」サビーヌ ピガール写真展
http://www.chanel-ginza.com/nexushall/2014/sabine/
2014年2月9日まで・無休
12:00〜20:00
シャネル・ネクサス・ホール(銀座)
[仕入れ担当]