先日のホリー・コールのライブの前、ちょっと時間があったので、シャネル・ネクサス・ホールで開催中の写真展を観てきました。
第二次大戦前にスペイン、メキシコで撮った写真の他、戦後にインドや中国に旅行した際の写真など、アンリ カルティエ=ブレッソンの代表作54点が展示されています。
彼の写真集は何冊も持っていますし、モンパルナスの財団(Fondation Henri Cartier-Bresson)にも行ったことがありますので、ほとんどが知っている作品なのですが、改めて見ているうちにまた新たな発見があり、そんなところが彼の凄さだと思います。
もちろん、写真の構図など技術的な発見もあるのですが、たとえばスペインの作品に写っている芸人の帽子に、第二共和政の支持者であることを示すバッジが付いていて、そんなところからアンリ カルティエ=ブレッソンの政治的な立ち位置みたいなものが見えてきたりします。
写真展入口の解説では、本人による「決定的瞬間(Image à la sauvette)」の説明と共に、「眼と心と頭が一線上になければならない」等、哲学のようなものが記されていて、これも必読だと思いました。
また、その傍らにリシャール・コラス社長が寄せたメッセージがあり、そこで、アンリ カルティエ=ブレッソン夫人だったマルティーヌ フランクが亡くなったことを知りました。
HCB財団のサイトによると、去年の8月16日に亡くなり、その後1ヶ月ほど回顧展が行われたようです。2010年にネクサス・ホールで彼女の写真展が開催されたのですが(その時のブログはこちら)、そのうち東京でも回顧展が行われると良いですね。
アンリ カルティエ=ブレッソン「こころの眼」
L’imaginaire d’après nature – Henri Cartier-Bresson
http://www.chanel-ginza.com/nexushall/2013/hcb/
2013年2月10日まで・無休
12:00〜20:00
シャネル・ネクサス・ホール(銀座)
[仕入れ担当]