今回の買付けでは、スペイン南部のアンダルシア地方まで足を伸ばし、グラナダとセビリアに滞在しました。
スペインには“Quien no ha visto Granada, no ha visto nada”という nada で韻を踏んだ言葉があって、「グラナダを見てないのは、何も見てないのだ」という意味なのですが、グラナダは私も大好きな街です。4年前に初めて訪れたときから、また訪れたい!とずっと思っていました。
世界遺産であるアルハンブラ宮殿(La Alhambra)は、イスラム建築の最高峰とも言われています。
質素な外観に反して、建物内や中庭の装飾が素晴らしいのがイスラム建築の特徴だそうです。方形の中庭を中心に回廊があり、それをさまざまな部屋が囲みます。
こちらは、公共の場として使われていた場所の中心にあるアラヤネスの中庭です。周囲には、王の間、大使の間のあるコマレスの塔などがあります。
1492年、キリスト教勢力によるレコンキスタ(国土回復運動)によってアルハンブラ宮殿が陥落した際、この大使の間で城の明け渡しが行われたそうです。
それから、私的な用途で使われていたエリア。
上の写真は獅子の中庭で、前回訪れたときは修復中でライオンが外されていましたが(2008年の写真) 、今回は12体の獅子を見ることができました。ただ中庭そのものは工事中で、まだしばらく修復が続くようです。
こちらの写真は、二姉妹の間の天井。ムカルナスという装飾で、数種類の幾何学模様を組み合わせた複雑で立体的な構造をしています。
当時の職人たちの腕の凄さを知ると同時に、気の遠くなるような作業を強いられていたのかと思うと不憫な気もします。私はずっと天井を見上げていたせいで、首が痛くなってしまいました。
宮殿内の壁、天井、床には、幾何学模様やカリグラフィーの装飾がびっしりです。それはそれは美しく、何度見ても感動的でした。
次回は、宮殿の離宮ヘネラリフェとアルバイシンをご紹介したいと思います。
☆ナスル宮の時間予約や発券についてお知りになりたい方は、どうぞモナドまでお気軽に遊びにいらしてください。
[店長]