ちょっと前の話ですが、火曜の晩、エルヴィス・コステロ(Elvis Costello)東京公演の初日に行ってきました。
とても久しぶりのコステロです。実は「IL SOGNO」というバレエ音楽のアルバムが出た後の2005年、昭和女子大の来日公演に行く予定だったのですが、それが延期になって行けなくなり、それ以降、来日したら行こうと思ってそのままになっていたのです。
ということで、すぐにチケットを取ったのですが、ふと最新アルバムを聴いていないことに気付き、それを買おうと思ったら、その前のアルバムも買ってないことに気付き……。久しぶりだと新曲の予習がたいへんですね。
今回のコンサートはまったくのソロ。ステージには予め7本ほどアコースティックギターが据えられており、それらをつま弾きながら、または、かき鳴らしながら、コステロただ1人が歌うスタイルです。
1曲目は懐かしの「Armed Force」からGreen Shirt。「The Delivery Man」からの曲を挟んで、3曲目はVeronica。ギター1本のVeronicaを聴いたのは初めてでしたが、なかなか味わい深いものでした。
平均40代といった客層ですから、Veronicaやその数曲後に演奏したEveryday I Write the Bookといった往年のヒット曲になると熱く盛り上がります。また観客とのやりとりも面白くて、誰かがMonkey To Manを聴きたいと言ったら、「Why not?」とか言いながらリクエストに応えてました。オーチャードホールというよりライブハウスっぽい感じです。
とはいえ、最新アルバムからA Slow Drag with Josephineを歌ったときは、マイクを切って、ギターと肉声だけという、ホールの音響を利用した演奏をみせたりしてました。やっぱりAlisonとかは、音の良い会場でじっくり聴きたいですよね。
アンコールの1曲目は最新アルバムのタイトル曲。最初からステージのテーブル上にメガホンがあって、何に使うんだろうと思っていたのですが、この曲をノイズっぽくというか、何の曲かわからないようなアレンジにしてメガホンで歌ってました。昔、赤坂ブリッツのスタンディングに行ったことがあるのですが、そのときのコステロのノリそのままです。
また、延々とアンコールが続くのもコステロのライブならでは。2回目のアンコールは椅子に座っての演奏で、SmileからSheに続く、しっとり系。これで締めかと思ったら、立ち上がってRed Shoes、そしてPeace, Love and Understanding?と会場を沸かせます。
そして3回目のアンコールはニック・ロウが書いたんだと説明してからI’m A Messでスタート。そしてOliver’s Armyで会場を総立ちにさせ、最後の曲がPump It Up。
こうなってくると、コブシを突き上げて踊っている女性がいたりして、もうオーチャードホールの趣きではありません。オールドファンおそるべし、です。まぁ、私もオールドファンの1人なので、あまり他人のことは言えませんが……。
そうそう、コステロはグレーのスーツに、紫のタイ、ピカピカのブーツで登場。タイに合わせて、白地に紫のペイズリーのシャツ、薄紫色のストローハットと、とってもおしゃれでした。次回は、ぜひ奥方のDiana krallと一緒にステージに上がって欲しいと思います。
[仕入れ担当]