先日、台東区にある「旧岩崎邸庭園」を訪れました。旧岩崎邸は、明治29年に三菱財閥・岩崎家本邸として建てられたものです。当時敷地は1万5000坪を超え、家族が住んでいた和館には部屋数が20余り、お客さま専用の洋館の二階テラスからは富士山や房総半島まで見えていたそうです。全く想像がつかないスケールです。
現在は、洋館・ビリヤード場・和館の3つの建物があります。よく晴れた爽やかな平日の午前、人も少なくのんびり見学することができました。
ヨーロッパ式邸宅の木造二階建て・地下室付きの洋館は、天井も高く、それぞれのお部屋に異なるデザインの暖炉がありました。
壁には、金唐革紙という革のような壁紙。革なのか紙なのか、ボランティアの方にお聞きしました。
当時、西洋から入ってきた唐の模様をした金装飾の革をまねて日本人は和紙で同じものを作ったそうです。その技術はヨーロッパでも驚かれ、バッキンガム宮殿の壁紙にも使用。また、丸の内にあるホテル、ザ・ペニンシュラ東京の1泊98万円のスイートルームの壁紙に「白ゆりと昆虫」という作品の金唐革紙が使われているそうですよ。同じ柄の金唐革紙を旧岩崎邸内でも見る事ができました。
調べてみると、金唐革はスペインの技術でスパニッシュレザーと呼ばれているそうです。日本の技術もスペインの技術も凄いです。
天気の良い日に訪れてみてはいかがですか?
とても親切なボランティアの方に、楽しく興味深いお話が聞けるかもしれません。
[店長]